「バイキング」は帝国ホテルから

ルーツは、北欧の伝統料理
さかのぼること50年以上前、昭和32 (1957) 年。新館建設のため新しいレストランを模索していた当時の帝国ホテル 社長・犬丸徹三は、デンマーク コペンハーゲンを訪れた際、魚介類や肉料理、酢漬けなど、好みのものを自由に食べるスカンジナビアの伝統料理 “スモーガスボード (スウェーデン語で「パンとバターのテーブル」)” に出会いました。“好きなものを好きなだけ”食べるというスタイルに注目した犬丸は、早速、ホテル リッツ パリで研修中だった村上信夫 (後の第11代料理長) に研究を命じ、翌年の昭和33 (1958) 年8月1日、日本初のブフェレストラン「インペリアルバイキング」が誕生しました。
海賊たちの、愉快な食卓
開業したレストランは、昼1,200円、夜1,500円と、当時の宿泊料金と変わらないものであり、特に宣伝をしなかったにもかかわらず、予約制でしたが「待ってでも食べたい。」と昼も夜も行列が出来る繁盛ぶりでたちまち話題になり、評判を聞いたお客様がどっと押し寄せ、連日行列ができるほどの盛況ぶりでした。「バイキング」というネーミングは、開業当時話題の海賊映画 『バイキング』から着想を得たものです。「北欧」という国と、“海賊”の豪快なイメージがまさにぴったりだということで採用され、「インペリアルバイキング」になりました。それ以来、「バイキング」という言葉が、“食べ放題”の代名詞として全国に広まったのです。

インペリアルバイキング サール「バイキングの歴史」より


PENTAX K-01 + SEARS MC 50mm/f1.4